ヨーロッパ買い付けの旅 2020 春③
「いくら仕事とはいえあれはまずかった」前日のブリックレーンの反省を生かして、翌日からは慎重に行動するようになりました。
日曜日は前からずっと行ってみたかった”カーブーツセール”に向かいました。
ひとの少ない早朝からひとが多くなるお昼頃まで。
“カーブーツセール”とは ” CAR BOOT SALE ” のこと。まさしく車で持ち寄って家庭用品などを個人が(最近は業者も多い)販売する市のことです。車のトランクを開けたりボンネットに乗っけたりして色々なモノが売られます。イギリスが発祥のようですが、アメリカでいうヤードセール(ガレージセール)みたいな感じでしょうか。出店料金がとても良心的な価格な上、事前登録もなく誰でも当日に車でヒョイと来て販売して帰れるので身軽に参加できるのが利点です。なのでプロの出店者もいますが素人が多いです。大体日曜日の早朝からお昼まで開催されるので、普段の買い付けでは週末にイギリスにいることが無かった私には今までは行くことが叶わなかった市です。満を持して”カーブーツセール”デビュー!
当日は薄暗い明け方からスタートします。
まださすがに車の数が少ないですが、早朝はプロの売り手と買い手が多いですが、時間が経つにつれて車も人も増えてきます。会場はそんなに広くはないのですぐに一周出来てしまうんですが、歩くたびに新しい車が出てくるのでグルグルと何度も同じところを周る感じです。それが楽しい!
気持ちに余裕が持てて焦らず買い物が出来ます。大きなアンティークフェアーだとこうはいかない。もちろん、一気に沢山のモノが見れて、且つ見応えのある内容でガバッと量が買えるので仕入には欠かせませんが、熟練の技(目利きであったり、場所を把握していたり、業者の傾向に精通していたり。)がやはり必要で、場数も経験も知識もまだまだ不足している私なんかは焦ってコントのようになることも多いので、くまなく見れる規模の小さな市が好きです。内容は良し悪しですが、それもばくちの様で楽しいです。
この”カーブーツセール”はそんな私にはうってつけでした。
素人の方のブースがとにかく驚くようなお値段もモノが多いのも楽しい要因の1つです。つい自分のモノまで物色しちゃいます。使いさしの有名ブランドの香水とか便利そうな運動器具とか・・まっさらな靴下とか。市場価格よりめちゃくちゃ安い。家にあったものだから、多分。
よく「買い付け中に自分用のは買わないの?」と聞かれますが買うのはこういうのばかり(笑)普通の生活雑貨品です。そんな中で「これは!」というものを発見しました。
『ジェイミーオリバーの食材5つでできる簡単レシピ』本です。同タイトルのTV番組のファンで、この本がずっと欲しくて日本で買おうとしたら5000円くらいしてて断念した1冊です。
「ハウマッチ?」
「ツーパウンド」
「・・・・に、二ポンド?!ええええ~マジで?」
購入~ ~~
分厚くて重たいのに即決です。もちろん。だって2ポンドですし。300円くらい。キャッキャッ
この日の市は内容がとても良くて沢山の仕入れが出来たんですが、正直、一番テンションの上がった買い物はこれ↑でした。私物。。。
お昼近くになると会場は車と人でパンパンになってきたので、昨日の反省を思い出し、うしろ髪を惹かれながらも会場を後にしました。初めての”カーブーツセール” はとても面白かったです。いや、サイコーでした♪ おススメですョ
午前中の収穫にウホホとなった午後はミュージアム巡りに行きます。
イギリスのミュージアムは入場料が無料です。館内に置いてある透明のBOXに好きなだけお金を入れる/入れなくても良いシステムです。これ、すごく良い。無料というとこもですが入場券を購入する手間がないので、す~ッとスムーズに自由に出入りできるところが良い。公園のように身近に感じられる施設になりえるから。アートが身近ってなんか気持ちが豊かになっていいですね。
ただ、やはり休日は街なかのミュージアムは人が多くて・・残念ながらこの状況ではゆっくり出来ず、早々に出て少し離れた場所に行くことにします。
街の真ん中からバスで1時間くらい離れた場所にある『SOUTH LONDON GALLERY』。その建物がステキでした。
(日本人アーティストの展示中)
古いレンガ造りの建物は1810年代に出来たらしく、元は消防署として使われていた、ということが書かれた紙が壁に貼ってあります。
昔のままのレンガがイイ~感じです。展示内容もさることながら建物が見ごたえありです。古いレンガ造りの建物に強い憧れのある私。気付けばレンガの写真ばかりなり・・・
なかなか充実した一日となりました。