2019年春 ヨーロッパ買い付けの旅⑦

そんな楽しい日々も終わりを告げます。(そもそも仕事ですけど、、)
ようやく、、最終日の前日に目的のアンティークマーケットです。
「あ、あった!」
探していたものはすぐに見つかりました。

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これらは昔、食べ物を冷蔵保存する為につかわれていた容器です。縦に細長く両サイドにちびっと付いた持ち手が独特です。真っ白いこの容器にようやく出会えました。ホッとしてちょっと気持ちに余裕もできて他を見ます。このマーケットは規模がほどよく(大きくなく小さくなく)、気候と同じくのんびりしている感じが良い、そして田舎なのに(失礼・・)内容が良かったです。特にエキパルチェアーを見つけた時には狂喜乱舞!「なぜイタリアに?!欲しいィ~」大きいモノは持って帰れないので諦めましたが、ほかにも色々と欲しいモノが多かった。「ぁあ来てよかった。」はるばる来たかいがありました。

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「さあ梱包だ!」
翌日、出発するまでに郵便局で荷物の発送をしなければなりません。いつも緊張の郵便局。今回は特にイタリアからの発送は初めて、イタリア語は話せない。余計に・・・ドキドキ。時間も限られているので何度もインターネット上の情報を調べて入念に準備します。え~っと30キロまでは受け付けOKで、箱の大きさは○○で・・と。

翌朝、宿の目の前の郵便局にいざ!

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(遺跡の中にある郵便局)

オープンと同時に順番待ちのカードを取り、携帯のイタリア語画面をにらみつつ大きな箱を引きずってカウンターへ行くと・・・
「No! 20㎏までです」
「・・・」
そ、そんな~
私の荷物は25㎏ほど。(前日インターネットで予習しておいた)情報と違う~
大急ぎでその場で5㎏分を出します。そしてまたカウンターへ。
「My friend,O.K.」
少しだけ英語を話せる男性局員が対応してくれます。『My friend』というのはアミーゴの事、多分(イタリア語でamico)。そういえば‥かつて南米に行った時、現地の人と会話する度にこの『アミーゴ』がくっついてきていた事を思い出しました。きっと不安と緊張感あふれる顔をした私への優しさだと思います。
「グラツィエ・・」
が、ここからが長かった。日本への国際郵便を扱ったことがないのか、局長さんみたいな人が出てきて一緒に書類の確認をしたり、奥に引っ込んだり出てきたりします。キビシイ表情でワーワー言いながら作業されているのを見ている間、はもう心臓がバクバクです。もし受け付けてもらえなかったらどうしよう~
その間20分ほどでしたが1時間くらいに感じました。
「My friend, please」
ようやくお支払いとなりホッ。としたのもつかの間、まだ宿には4箱ある。。
「I have more 4box,in my hotel」
言い残し、また取りに戻ります。
・・・次の箱も23㎏。ガーン。また3㎏出します。
順番待ちのカードを引いて、またカウンターへ。次は違う女性の所。
勿論、この女性も日本の国際郵便が初めて。更に英語が全く話せない。また局長を呼んで書類確認が始まります。
泣きそう、、先程の男性局員の方をチラチラみます。郵便局はどこの国も大忙し。皆さんそれぞれ対応に追われていて私なんぞの相手をしていられるほど暇じゃない。じりじりしながら俯いて座って待っていると、
「My friend!」
「は、はい~~~ッ」
忙しい中、その女性の通訳をしに現れてくれました。なぜか、パスポートのコピーが必要らしい。持ち歩いてて良かった。
それから30分ほど経ってようやくお会計。2箱目終わり!あと3個。。。トホホ
その都度違う局員の所になってしまうものだからこのやり取りが3回続きました。ようやく最後の1箱を出した時には女性局員が「もうすぐフィニートょ」と。そして・・・呼ばれました
「My friend!」
「フィニッシュだよ」
やった!フィニーーーート!思わず万歳。
トータルにすると、なんと3時間郵便局にいた。あちゃー。局員の方々にはホントにお世話になりました。ひっきりなしに来るお客さんの対応で皆さん忙しそうなので、喜びもそこそこに帰り際、出口近くでなんとな~く小声で「グラツィエェ~」と言うと、全局員が席に座りながら私に「チャオ~」「チャオ~」「チャオ~」「チャオ~」と手を振って見送ってくれるではありませんか!しかも満面の笑みで!
『My friend』の男性局員なんて立ち上がってブンブンと手を振ってくれている。。。
これには感激しました。もう荷物が届かなくてもいいか、くらいに思いましたもん、一瞬。一瞬ね。
出発まで1時間もなかったので、余韻に浸る暇はなく、速攻宿に戻り空港に向かう準備をしましたが、胸の中はほんわかとあたたかかったです。
「また来たいな~」
こうして楽しい南イタリアの旅は終わりました。

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(宿の屋上でみた南イタリアの真っ青な空)

この旅を振り返って思ったことは、インターネットの情報を鵜吞みにしちゃいけないってこと。現地で自分で確認して進めていくのが結局は一番早くて確実です!
Finito(おわり)