ヨーロッパ買い付けの旅 2024年 冬③
フランスからイギリスへ・・・
イギリスでの買い付けはパンデミック直前以来なので約4年ぶり。とても楽しみにしてきたのですが、その間にEU離脱と各地で戦争や紛争が始まったことで以前とは状況が変わったな~と感じる場面が多かったように思います。フーシ派による紅海海上での攻撃の為、日本行きのコンテナ船は安全策を取り、全てがアフリカ経由となり輸送に大きな影響(通常の1.5倍の日数と料金がかかる)が出ている事やEU離脱して以来ヨーロッパの業者の出店が減っている事など諸々ありますが、それらを凌駕するのがレートです!行く前から覚悟していたにもかかわらず、意外にも現地でこのレートに振り回されてしまった感のある旅でした。。。
1ポンド=190円超の旅です。
…と、そうは言ってもせっかくなので、この旅の最中にイギリスならではの事、3つを実行に移したいと考えていました。それは、1-アフタヌーンティー,2-フィッシュアンドチップス,3-イングリッシュブレックファーストで、この3つのフードを食べる事です!ところが、簡単そうに見えてこれがなかなか難しい・・まず1のアフタヌーンティーは行くなら正統派のところへ…と意気込んだものの食べるのにまあまあな時間が必要なことに加え正統派のところはどこも金額が100ポンド以上⁉つまり2万円近く!もするのです。消えた…次に2のフィッシュアンドチップス。これならいけるだろうと思いきや、フィッシュアンドチップスはご存じの通り大きなタラのフライに大量のチップスをレモンとタルタルソースで食べるモノです。量がすごいのでいつ食べるか?問題が、、昼でも夜でも胃がもたれて当分何も食べれなくなってしまいそう・・です。おまけに店のメニューを見ると、え~4000円近くもする!アウト…
そして最後の3‐イングリッシュブレックファーストに望みを託すことになりました。
(幻に終わった…F&C)
大きなアンティークフェアーがロンドンから北に電車で数時間行ったところで開催されるので、その会場近くの宿で2泊することにしました。選んだのは昔ながらのB&Bです。B&Bとはブレックファーストアンドベッドのことですので朝食付きの宿ということになります。そこで提供されたのが最後の砦となっていた3のイングリッシュブレックファーストだったのです!
ド~ン
念願のイングリッシュブレックファーストです。
これが驚きの美味しさで、1(アフタヌーンティー)も2(フィッシュアンドチップス)も吹っ飛んでいきました。しっかりと味の付いた少し甘めのビーンズ、焼いて甘みが増したトマト、肉厚のマッシュルーム、ハーブ?を練りこんだ絶妙な塩加減のソーセージ。。。ここのB&Bは建物自体がとても古く趣があり、置かれている調度品や使われている食器なども全てがアンティークで、けれど隅々まで掃除が行き届き部屋も広く暖かく、とても居心地の良い素晴らしい空間だったので、そんな場所で食べるイングリッシュブレックファーストはまた、格別なものでした。宿泊客は私含めて2~3組のみでしたが、朝食はそれ以上の人数分が用意されています。しばらくすると外からスーツ姿の男性数人がやってきて、このイングリッシュブレックファーストを食べて帰っていきました。翌日も同じような光景がみられ(翌日は家族連れ)、どうもイングリッシュブレックファーストのみでも提供している宿のようでした。それくらい美味しかったです。ここで2回(も)念願のイングリッシュブレックファーストを食べれたので3のみは達成です。
それにしても・・・イングリッシュブレックファーストだけではなく、宿泊した部屋も朝食用の部屋も窓から見る庭園や景色も全てが美しいB&Bでした。