ヨーロッパ買い付けの旅 2024年 冬②
翌日は南仏。
南仏、憧れの響き。いつかはゆっくりと滞在したいものです・・
残念ながら今回も日帰り仕入れ、朝早くにリヨン駅を出発して向かいます。
乗るのは特急列車で、一等車です。いつもは二等車ですが料金差がなかったので一等車に乗ることにしました。昨日、既にカチナドールも手に入れているので気持ちに余裕があり贅沢な気分で2時間の旅。ほぼ寝てましたけど…
(一等車は座席に専用のライト付き)
向かったマーケットは初めての場所でしたが、いっぺんでとりこになりました。規模は大きくないし売られているモノの値段も決して良いとは言えないけれど、古い城壁に囲まれた広場と街並みがとても美しくて気持ちが豊かになるような空気感。そこから続く石畳みの小路を行くと、古い建物を上手に使った小さなお店、花屋さんやアンティークショップ、パン屋、レストラン…が軒を連ねマーケット以外にも目を楽しませてくれる。更にそんな美しい場所だから買い物に来ている年齢層も高めで皆さんとてもおしゃれです。それを見ているのも楽しい。あまりガツガツしている人がいないので全体的にのんびりとしているのもいい。また、その日は気分を盛り立ててくれるようなスコーンとした青空が広がる暖かく気持ちの良い天気なのも後押ししてくれた。
広場の側道の先の方にもお店があるようなので、ちょっとそっちにも行ってみよう。
「んん⁈」
まさかの!ここでも?なんと2日連続でカチナドールを発見しました!
またもやコーフン。
今日は昨日の反省を生かしてうまく交渉するぞ、と。思っていた。でもですね、、、そこのお店には今まで実物は勿論、本や資料でも見たことのない木のボートに乗っているカチナドール(ボートカチナ)がいたんです。落ち着いて!とは思うものの、又、私の目がギラギラ”欲しい欲しい”と訴えていたんでしょうね。ボートカチナの方についてはなかなか、、、相手も引かない。行きつ戻りつして(今度は実際、一瞬そこを離れることもした)なんとか交渉の結果、ボートカチナ含めて4体をゲット。ふぅ~
やった!
たったの2日間でこんなに見つけられるとは。すごい!
それにしても…アメリカ大陸から欧州に渡って、もしかしたらアフリカ大陸までも行って、そして今から日本に来ようとしている、それも数十年の時をかけて。。ロマンを感じずにはいられない。
なんて浸りながら大賑わいのレストランに入ってお祝い♪
(おしゃれな方もいるおしゃれな感じのカフェで)
そのマーケットではその他にも色々と購入したので荷物も大きくかなり重たかったけれどそれさえも嬉しい一日でした。
・・・その代わりというのか、その翌朝のマーケットはなかなか思うような内容ではなかった。よく行くマーケットで気に入っているのだけど、今回はグルグルと何周見てもしっくりこなかった。手元のお金が少なかったのも要因だとは思いますが(なんとその日に限ってマーケットのATMが故障していた為お金が引き出せず、偶然会った現地在住の知り合いにお金を借りるという情けなさ・・トホホ)昨日の南仏の成果が良すぎたせいかもしれません。まぁそんなこともあるわね、とカフェで一息ついていると隣のテーブルが何やらわさわさしている。数人の男性が入れ代わり立ち代わり出たり入ったりしています。その日に手に入れた(らしい)何かを手に持ちながら…どうやらそれぞれの戦利品を見せ合いっこしてるようです。フランス語なので話の内容は分からないけれど、「これ見てみて」「お、いいね~」「なにそれ?」「どれどれ?」「へェ面白い」「やったぜ」みたいな感じで一つ一つのモノを皆で回し見て買った本人は一生懸命説明なんかして、みんなとても楽しそう。コッソリ見てみるとおもちゃや額や古本や小さいモノや…隣でコッソリ見てて「え、それ?」と突っ込みたくなるようなガラクタもあるけど本人にしたら宝物。よ~くわかる。このマーケットで顔を合わせるもの同士という雰囲気でしたが、そういう時間を共有できる仲間がいるって素敵だな~と思いました。
マーケット自体には今回はあまり得られたものはなかったけど、この集まりを見れたのがとても良かったです。何となく心が温かくなり、自分が大切にしたいことを気付かせてくれたような気がします。
(この後、仲間がどんどん増えて私の席にも 笑)
その日の梱包は、カチナドールがあるのでいつも以上に慎重になりましたが、無事に出荷してフランスとはさようならです。
フランス滞在は4日未満で短かかったけどギュギュっと凝縮された日々だった。
さぁ、次はイギリスです!
(駅からの距離がめちゃくちゃ遠いサンテグジュペリ・リヨン空港)